2015年11月16日月曜日

Koblitz というのはすごい人だ。

学生に N.コブリッツ(上田、浜畑訳)「楕円曲線と保型形式」(丸善)を読ませているのだが、コブリッツの大胆さには恐れ入った。上半平面 H 上の閉曲線 C 上を積分するのに、道の途中に C や Hがあったりする。まあこれくらいは許そう、と思ったが、次のえぐい奴には驚いた。保型関数j(Z)を議論している時に、Πj(j(z)-j(zj))、…、何なんだか。講義中に記号を混乱させたりダブらせたりしないようにしている小生の苦労は何なんだか。まあコブリッツという人はすごく頭のいい人なんだろうな、と実感した次第。