初等整数論の一つの目玉はやはり平方剰余の相互法則だが、2年前まではそこで終わりで、その後何も応用をやれなかったのだが、
青木昇「素数と2次体の整数論」共立出版「数学のかんどころ」シリーズ15巻
のおかげで、前期で平方剰余の相互法則が終わって、2次体の整数論のところでちゃんと応用される、という素晴らしい展開になった。去年はイデアル類群の章が残ってしまったのだが、今年こそ最後までやりたい。頑張れ、みんな。
卒研の前には線形代数演習。掃き出し法に慣れてない学生に出すにはちょっと難しい問題だったかな、という問題(パラメータ入りの行列の階数を求める問題)を出してしまってちょっと後悔。行列式の計算に慣れると、「ははー、1行と2行と3行を4行に足せば4行が全部a+3になるから、a=-3の時は階数が落ちるな」と鼻が利くようになるんだが、まだ経験不足だったか。来週じっくり解説して、逆行列を求める問題と称して掃き出しの経験を積ませよう。
それにしても今日の演習は10人近く欠席していたし、ゼミ中は聞いている学生3名が居眠りしていたが、やはりワールドカップのせいか?こちとら我慢して見ないで行ってるのに。まあこっちは仕事だから行くのが当然だし、学生は勉強する時間を自ら失ってるだけだからいいんだけどさ。