2016年6月6日月曜日

数学の証明とは

今日は住処なうだが、明日の晩はまた「大学なう」と書くことになるでしょう。明日は昼からなんで、そんなに名神は込まないだろうという希望的観測による。まあもちろんいつもより1時間くらい早起きしますがね。

さて泊まってまで臨んだ「数学III」。今日は同次連立一次方程式の解をうまく選んでくると、それらは一次独立で、しかも1本足すと一次従属になる、という話から。証明中に茶々が2、3。同じ学生から。「一次独立」と「1次独立」は同じですか?というもの。何故そんなtrivialな質問をしてくると思ったら、「じゃあどっち書いても合ってるんですね?」とのこと。なるほど、点数主義に育てられた悲しき性か。もう一つは、「零ベクトルと丸1が紛らわしいんですけど」と。「出来る限り努力するよ」とは答えておいたが、「状況判断も出来ないか、この」とやや不快。で後は「簡約化の一意性」とか、正則であることと色々なことが同値であることを証明したりとか。(まだ行列式はやっていないので、det(A)≠0 は今回は無し。)で10分弱余ってしまったので、演習問題。「$a,b,c,d$ を実数とし、$ad-bc≠0$ とする。この時 $A=\begin{pmatrix} a & b \\ c & b \end{pmatrix}$ は正則行列で、逆行列は$\frac{1}{ad-bc} \begin{pmatrix} d & -b \\ -c & a \end{pmatirx}$であることを示せ」という問題。簡単ですね。掛ければ終わり。左逆行列と右逆行列が一致することも教えてあるので、本当に行列の掛け算を一回やるだけ。が、…、受験勉強の悪い癖なのかまだ証明を読みなれていないからなのか、$\begin{pmatrix} p  & q \\ r & s \end{pmatrix}$ を逆行列として、連立方程式を解いて、という答案多数。そもそも正則であることも示さなあかんのに、何で最初から逆行列あんねん?で結局12時10分終了のところ、最後の学生が出ていく12時半まで付き合わされた。来週は「まず証明とはだなー」というところから初めて、正しい答え(1行!)を書いてあげるつもり。そしてもう1問演習問題を出して、逆行列の求め方はそれからゆるりとやるつもり。何しろ来週行列式入っちゃうからね。まあまた沢山こぼれるんだろうけど、気にしないことにする。そのために別科目で演習の時間があるんだから。