2024年11月1日金曜日

多項式の分離性の定義は?

今日は11時半近くに目が覚めた。寝ないといけなくなると色々したくなり、結局寝るのが遅くなる。いつものこと。で飯を食べる時間を確保したかったので、シャワーを浴びずに出掛ける。弁当はいつもとちょっと違う奴を買ってみた。まあまあだな。

1時から「代数学II」。今日は正規拡大を定義して、で最小分解体を定義して、正規拡大であることと同値な条件を幾つも出して、で例を沢山出して、という感じ。最後に K⊂M⊂L で L/K が正規拡大だったら L/M も正規拡大を示した。ちゃんと M/K が正規拡大に成らない例、L/M, M/K が両方正規拡大でも L/K が正規拡大と限らないという例も出しておいた。来週は標数を定義して、それから分離性へ。多分原始元定理(有限次分離拡大は単純拡大というやつ)は時間的に無理かな。

講義が終了してからウェストウィングへ戻り、すぐ2時40分からゼミ。今日は単数に関すること。次数と共役元が全て一定数で押さえられる整数は有限個ということを示して、1の冪根あることと共役の絶対値が全て1以下であることが同値とか示して、その後いよいよ単数定理の節に突っ込む。ジーゲルがゲッチンゲンでやった講義の内容とかで、まず1次形式に関する補題を幾つか。ディリクレの部屋割り論法が効いているな。面白い、と思い始めたあたりで予習が尽きたそうだ。まあ5時10分くらいまでやったからいいでしょう。その後学生とちょっと密談。いや、君が気に病むことではないでしょ、と言いたかったが、ちょっと言い出しづらかった。後でメールしよう、ということで。その後少々話していた。うん、まあ、という感じ。どうしましょうね?

野球が無いけど6時くらいに職場を後にした。渋滞するだろう、と思ったが案の定。が、何やら表示がいつもと違う。「草津JCT-南郷 渋滞」の表示。南郷インターっていうのは京滋バイパスのインター。名神に合流する所まで来たら謎が解けた。京滋バイパス方面の車線は渋滞しているが、京都、大阪方面はそんなに渋滞していない。京滋バイパス方面が1番左の車線なので、跨いでいかないといけないので、草津JCTにまで渋滞が溢れている、という仕掛けだった。でその後多少の渋滞はあったが、京都東を6時40分くらいには降りられたので、まあ大したことない。

帰ってきてから先週の「座王」を見て、録画予約して、ちょっと代数。この前学生に新妻弘「独習ガロア理論」の多項式の分離性の定義が何かおかしいと言われたので、手近にある本を2、3調べてみた。藤崎先生の本と雪江先生の本は「重根を持たない多項式を分離多項式という」という小生が採用しているのと同じ定義。が、桂利行先生の本は、既約因子に分解した後、その因子が重根を持たなかったら分離的、という定義。新妻先生のと同じ定義のようだ。これだと (X-1)2 は分離的ということになる、というのが学生が不満を言ってきた点。まだ見付けてないが、分離非分離云々するのは既約多項式だけという流儀もある筈。まあ拡大の分離性を定義する時はどっちでも問題無い。最小多項式の分離性が問題で、最小多項式は既約なので。もうちょっと調べてみよう。

最小多項式で思い出した。小生「K 上の最小多項式」と言っているが、この前京大の入試をもう少し高い立場から眺めましょう、みたいな感じの本を買ったのだが、そこで「K 上最小多項式」という文言を見付けた。うちの学生でもゼミ中にそう言っている学生がいて、「K 上の最小多項式ね」と直させたが、京大ではそう教えているんだろうか?と思って雪江先生の本を見たら、「K 上の最小多項式」と成っていた。よかった。別の本でもそうなっていたし、「の」が入るのが標準的なのだろう。院試の問題で「R 上ベクトル空間」というのがあったので、「R 上の、ですよ」と突っ込んだが、好みの問題ということでスキップされてしまった。線形代数の本を徹底的に調べて、ぐうの音も出ない程に言ってやろうと思ったが、まだやってない。数冊見た範囲では「R 上のベクトル空間」だけだった。やはり突っ込んだ方がいいな。今度何か本を書くとの仰せだったから、用語はちゃんとしてもらわないと。その人が線形代数の講義をして小生が演習担当だった年に彼の作った資料をもらっていたが、気に成ること多数だった。成分を ai,j と , 付きで書いていたが、, 無いのが普通ですよ、とご注進に行ったら、え!とビックリした表情で本を調べ始めていた。まあもう60過ぎた人だし穏当に済ませようとは思うが、それでもやはりな。まあもうちょっと暇が出来たらやります。来週は講義の合間を縫って学生と面談を多数して、インフルエンザの予防接種を打ちにいつも職場に行かない水曜日も行かないといけないし。土曜日は朝早くから昼過ぎまで捕まるので、エポックに泊まる予定にしているし。一週間とにかく突っ走ります。