先ほど書いた2512+1というのはいわゆる「Fermat数」という奴(512=28に注意)で、結構なところまで素数でないことが1987年時点でわかっていたようだ。が、2512+1の最小素因数は2424833、その次の因子7455602825647884208337395736200454918783366342657がで、残りの因子(素数らしい)は99桁だそうだ(値が知りたい人は、2512+1をこれらの値で割ってみるがよい)。いくらこれ最新のパソコンでも(短時間で)素因数分解できないわけだ。ただ、最近では100桁くらいの自然数が素数かどうかはパソコンでも1分あれば判定できるらしい。だったら62桁の素数くらいお前が判定しろや、といわれるかもしれないが、今目の前にあるパソコンはなぜか日本標準(?)キーボードでないらしく、べき乗の記号を入れるのがすごく大変なんだよ。まあもうこんな時間だし、くわしくは後日。それ以上のフェルマー数に関してはhttp://www.prothsearch.net/fermat.html#Prime をご参照のこと。
小生パソコンは苦手である。嘘付け、という人もいるだろうが、本当にそうである。小生は Basic 少年であり、MZ80 アセンブラ少年であった。当時(1980年代)は、計算量を見積もるより、どうやったら1バイト少ないプログラムを組めるか、ということに重きが置かれていた。だから、小生は見やすいプログラム、速いプログラム、計算量の少ないプログラムより、小さいプログラムを書くことに重きを置いていた。だから計算量の理論とか全くわからないし、Mapleのようなblack boxの底にあるようなプログラムは全くわからない。理解しようとも思わない。それゆえ、小生よりはるかに優秀な年配者が暗号、符号などの計算機科学に走るという気持ちがわからない。小生も20代のころはいっぱしのプログラマー気取りで、色々研究のためにプログラムを書いたりしていたが、もうあかん。「数学は若いもののやるものだよ」とか言って計算機科学に逃げる人の気が知れん。その点うちの同僚は計算機→可換代数→代数幾何とどんどん理論に移りつつあるのは尊敬に値する。さて小生はどうやって定年までの20年を過ごそうか?模索中。