2022年5月9日月曜日

John Coates 逝く

大河ドラマ見た。壇ノ浦の戦いで、5月にして早くも源平合戦が終了。まあ主役は頼朝でも義経でもないんでね。壇ノ浦と言えば那須与一だと思っていたんだが、今回の大河ドラマでは登場しなかった。滝沢秀明が義経をやった大河ドラマでは今井翼がそのシーンのためだけに登場していたが。まあ三谷幸喜作なので、色々違うのだろう。

ですぐ寝るつもりでいたんだが、うっかり「サンデーステーション」を見てしまった。すると「くりぃむなんたら」と「しくじり先生」も見てしまう。寝たのは12時過ぎ。で今朝は8時半のアラームで目が覚めたが、もう少し寝たい、ということで9時のアラームも無視して、起きたら9時20分過ぎ。ぎゃ!いつものことながら朝飯を食う時間が無い。シャワーで寝癖を直して、10時過ぎに住処を後にする。予定より15分遅い。

で職場には10時30分過ぎに着いたんだが、ドーピングしたりドリンクを買ったりしているうちに10時40分。講義室には2分くらい遅れた。まあそれくらいなら。月曜日は「線形代数学」から。張られる部分空間とか、像や核が部分空間に成ることなど。その後部分空間の次元は親玉の空間の次元を超えず、次元が一致するのは空間が一致する時のみなど。この辺がテキストに全然書いていない。dim(U)=dim(V)<∞ の時は線形写像 T:U → V が単射 ⇔ 全射 ⇔ 同型、はテキストに書いてある。これをきちんとやろうとすると、上に書いたことを証明しないといけない。ということで大変だった。その後表現行列の定義の復習。メモにaji と書いているところと aij と書いてあるところがあり、多分 i と j を交換すれば統一できるだろうと思ったが、現場でおたおたすると黒板を写している学生に悪いので、後で manaba+R に上げる時に直せばいいや、とそのままスルー。で同じ次元の空間の間の線形写像が同型 ⇔ 表現行列が正則で、逆写像の表現行列は逆行列に成る、ということを板書したら時間になってしまった。中途半端だな。来週もう一回定理の主張を書くことから始めないと。

今日も食堂の前は長蛇の列だったが、弁当売り場はすいていた。で例によって弁当を買って、個研室で貪り食う。メールをチェックすると M2 の学生からメールが来ていた。就職活動の関係で今日のゼミは休みにしてくれ、と。うーん、随分長いこと会ってないな。今日は会えるかと思ったんだが。まあいいです。時間が増えた。

1時から院生向き「数理科学特論1」。今日は Z[√-5] が U.F.D. でないことを紹介してから、y2=x3-1 の有理整数解が x=1, y=0 しかないことをガウスの整数環が U.F.D. であることを用いて証明。で y2=x3-20 の時は Z[√-5] が U.F.D. でないから同じようにはいかんぞ、と言って、イデアル論の基本定理の主張を紹介。で主張を見ても、「イデアルの積って何?」という学生が大半(というか全員かもしれない)なので、定義してあげる。素イデアル知らない?うん、まあそうだろう、ということで素イデアルと極大イデアルを定義する。で代数体の素イデアルが極大イデアルであることを証明して時間。来週はネーター性と整閉性を示して、素イデアル分解の一意性が証明できる予定。難しいね。

その後部屋で講義資料の直し。i と j が逆な所を直すべく考えるも、何かおかしい。で三宅「線形代数学」を見ても何かすっきりしない。ここは齋藤正彦「線型代数入門」を出してくる。基底の取り換え行列とか表現行列とか、全部可換図式で定義してある。大学1年生の頃に理解しようと思い、何度も見返したので、その辺りだけ手垢で真っ黒。今読むと非常にクリアーに書かれていて、三宅の本よりわかりやすい。(T(u1),…,T(un))=(v1,…,vm)A を満たす行列を表現行列という、とか書かれてもわかった気がしない。係数を並べた縦ベクトルが A で移りあうというのがいまいち見えてこないんでね。ですっきりと直して、manaba+R に上げた。その後「数理科学特論1」にも微細な間違いが数か所あったので、直した。こちらも manaba+R に上げて、今日の業務は終了。その後水曜日の講義のことを考えたり、来週の講義のことを考えたりと。いい演習問題はないか?と探してみたりもした。で結局9時半くらいまで職場にいた。長い1日だった。

この前「今ちゃんのじつは」でココ壱番屋のカレーのことをやっていたので、今日はカレー。「豊潤ソース」をカレーにも少しかけてみた。美味。10時半過ぎに帰宅。

今日は相撲を見ていない。深夜のダイジェスト版を忘れず録画しておかないと。ただ最近の月曜の晩から火曜の朝にかけての生活を鑑みると、何となくリアルタイムで見てしまう気がする。それに明日は月に2度の資源ごみの日。これから仕分けすると4時くらいにには成りそうだな。生で見ちゃうか。

John Coates 氏が亡くなった、という情報が整数論メーリングリストで流れてきた。Coates-Wiles の定理を1度使ったことがある。(Wiles とはあの有名な Wiles。)証明は読んだことない。昔木田さんが Coates-Wiles の論文を読む、と言ってセミナーを開かれていたが、2回目から行かなくなってしまった。今考えるともったいない。多分一生読まないだろうな。John Coates は「ホールアンドオーツ」の「ジョン・オーツ」に名前が似ている。まあだから何ということもないが。ご冥福を祈る。