今日は割とよく寝られた。で昼過ぎに職場へ。今日の主目的は領収書の整理。1月の末からの生協で買った本の伝票をまだ事務に回してなかったので。少し前に注文した「大学への数学」も届いているだろうと。慶応の河備氏のインタビュー記事が出ている、というので買った。数学会の会費を最近27000円まとめて払ったが、その領収書も届いているはずなので。で5万円分以上まとめて領収書を事務へ送る。年度内の締めはいつだったかな?確認しておかないと。
その後個研室で学生の書いたもの(何って?さあ)の添削。相変わらず色々おかしい。TeX で図を描く方法を知らないのか、タネ本に書いてある放物線と解の位置関係の図が出ていないので、証明がよく分からない。まあそこは頑張ればどうにかなるが、本当に何言ってかわからない所もある。タネ本とは大分違うことが書いてあるが、タネ本も分かりづらい。だから直したんだろうけど、何か勘違いしていると思しき所もある。数列が有界であることの定義を分かっていますか?と言いたくなる。n と関係無い定数で抑える、というのが大事なのだが。色々修正点をメールしておく。
学生の書いたものは訳の分からないことが多い。数学が分かっていないから頓珍漢なことを書く、というのはまあ仕方ない。大学の数学は難しいんで。大学でなくても数学は難しいか。問題は日本語が滅茶苦茶だということ。受動態と能動態がいい加減(例えば「と表される」と「と表す」と書いたり)、「と定義する」と書いてあるが、何を?と聞き返したくなる所があるのもしばしば。任意の存在の順序が逆なのも多いし、逆にすると何が問題なのか分かっていない人も多い。そのために∀と∃と言うマークを教えるのだが。それでもなまじいい成績を取れてしまうと、何が問題か分からず、卒研で痛い目に会うのだ。よく問題にするのだが、A=0 を示すのに式変形して B=A=0 みたいなことを書く学生がいる。いや、A=B=0 と書かなきゃ嘘でしょ、と突っ込むことにしている。もしくは、思考の順序にのっとり、0=B=A か。頭のいい人の書いたタネ本の証明を写してくるのか、それとも学生が頭がよく小生が頭が悪いのか知らんが。A=0 と B=0 を示すのに A=B=C=0 とやってしまいパニックる人がいるが、冷静に A=0 と B=C=0 を示せばよい、ということもある。こういうのを整理して、分かるように書いてくれないと。こういう人は間違いなく英語が書けない。英語の方が日本語より logical だからね。よく足立先生が後輩に「何書きたいかわからないから、まず日本語で書いてきなさい」と言っていた。小生これを言われたことが無いのが一つの自慢。綺麗に書く必要は無い。多少ごちゃごちゃでも logic が分かりやすいように書いて欲しい。そうすれば意味不明な説明をがっさり省いても理解できる。頑張りましょう。
途中スマホで動画を見て休憩。トヨタの動画でヴィッツとヤリスの違いを比較するものがあった。2台とも小生が乗っていた/乗っている車だが、こんなに違うものか、と驚いた。プロは目の付け所が違う。小生は必死に運転しているだけなので、違いを楽しむ余裕など無い。ヤリスに成る時にフルモデルチェンジしているから、ヴィッツの色々な問題点は一気に解消したようだ。こういうのが分かるくらい運転が上手に成りたい。まあ無理だろうけど。その後受験数学関係のページを見ると、今年の上智の問題で arcsin を積分させる問題が出たという話。まあもちろん arcsin とも sin-1 とも書くわけにはいかないので、sin x(0≦x≦π/2)の逆関数、という言い方をしていたようだが。逆関数を、逆に解いて x と y を入れ替えたもの、という理解では到底わからない。何しろ逆に解けないからね。逆関数とは?とかグラフが y=x に関し対称とか分かっていないと到底手は出ないだろう。分かっていれば長方形の面積から sin の積分をして求まった値を引くだけ、という易しい問題。まあ出来は悪かったでしょう。小生も分かったように書いているが、上の解法は動画を見たから知っているだけで、受験生だったら多分0点だったでしょう。大学生には arcsin の原始関数を求めて欲しい所。小生?求める前に Maple 使った。割と簡単な関数だったので、まあ今なら出来るかな、という感じ。前にも書いたが難しい計算問題が解ける=数学者ではないので。数学者あるあるで割り勘が出来ない、というのがある。123×297 がいくつかは計算しないといけないが、a×b は ab なんで、数学者は数値の計算をしないで済むので。割り勘では電卓を使いましょう。電卓は常に携行している。いつでも呑みに行きましょう。