2021年3月22日月曜日

早稲田大学整数論研究集会1日目

今日、明日と「早稲田大学整数論研究集会」。9時半開始の所、目が覚めたら9時45分。いきなりやってしまった。まあ遅刻しても誰にも迷惑掛からないんでいいんだけど。代数体の中心拡大の話だが、途中から聞いてもやりたいことがわかった。資料が後で配布されていたが、15分間の話は聞かなくても大丈夫だった。Fr\"ohlich の中心拡大の本を読んで研究したらしい。ああいう古い本をきちっと読むのは大事だね。小生は昔挫折したことがある。Q(√3p) (p は mod 4 で3と合同な3でない素数)の類数が奇数であることの reference に使った以上のことは知らない。立派だ。

二つ目の話は前に聞いたことある話。Q の円分 Z2 拡大の layer の類数が1であるという Weber の予想に関することを、中間2次拡大の生成元の “連分数展開” を用いて解明するという話。2回目だけあって、ちょっとわかった。arXiv に preprint が出ているというのでダウンロードした。Reference に第6 layer の類数が1であることを証明したという論文が Acta Arith. に載っているとういうことなので、ダウンロードしようかと行ってみたが、まだ free ではなくダウンロード出来なかった。数年前の図書予算削減のあおりを食って、うちの大学は Acta Arith. の購入をやめてしまったのだ。あの時もっと粘って購入し続けてもらえばよかったと後悔。まああと1年待てば free になるだろうから、それまで待つ。急ぎで読みたい論文ではないので。

午後は何やらよくわからない話が2つ続いたので、その間に色々内職。最後の話は外国人がしゃべるし、さぼろうか、と前は思っていた。今日は実はうちのキャンパスは卒業式で、卒業式には必要最低限以外の人間は来るなと言われていた。小生は必要最低限のうちに含まれていないので、今日は集会に参加できたわけだが。で最後の話は、学生主体の Zoom 呑み会が催されているのの裏番組だったのだが、その呑み会に参加する意思を表明するのを忘れていて、締め切りを過ぎた学生のレポートを受け取らなかった者としては、おめおめと参加させてもらうわけにはいかない。ということで最後の話を聞くことにした。外国人だが、名前から見るとドイツ人。ドイツ人の英語は聞きやすいというのが経験上わかっていたが、その通りで、喋ってる単語が一言一句もらさず聞こえてきた。よかった。保型形式や多重 ζ の、解析的な理論、代数的な理論と、もう一つの形式的冪級数としての理論が統一できるか、という話で、出来た、という話だった(ように聞こえたがそうだろうか?)。大変面白かった。もちろん証明には殆ど立ち入らず話をしてくれたおかげが大きい。証明はさぞ大変なことだろう。いや、案外簡単なのかもしれない。ああいうのは類似を作ることが難しいのだろう。「発見」しないといけないからね。まあ何にしてもためになった。ただ一つけしからんのが、話を15分も延長したこと。座長は話に興味津々だからいいのだろうが、20年強前に伊原先生に説教を食らった小生としては正直不愉快。座長がその時の集会のオーガナイザーだったりするんだが。まあ後に予定があるわけじゃないからいいんだけど。

終了後は昨日からやりとりしている論文の著者が書いてきたメールをチェック。まだよくわかっていないが、最後の質問に返事を下さった後のメールに、「もうこれ以上のやりとりは無しにしよう。修正を論文に載せるから、詳しいことはそちらで。貴公には論文が出来たら送る」と返事が来た。そういうことならゆっくり考えよう。明日は10時からで、午前中の話が済んだら職場に行って処方箋をもらって、午後の話を職場で聞いて、それからちょっと時間があるので、その時考えよう。ただもう2か所些細な誤植を見付けたので、それを報告しておこう。

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