2018年10月15日月曜日

科研費調書初稿完成

月曜日は10時40分の「暗号理論」から。今日は Z が P.I.D. であること、a,b∈Z の g.c.d. d が d=ax+by と表せることの証明を二つ(Z が P.I.D. であることを使った証明、互除法を使った証明)、そして互除法が何回で終わるかの見積もりなど、暗号と関係なさそうな話ばかりしてきた。が、来週合同式をやって、Z/mZ の単元の群の話。そしてオイラー関数の話をすれば、これらが暗号に関係深い、ということがわかる。それにはどうするか、そう「RSA暗号」をやってしまえばOKですよ。ということで、3回目で早くもRSA暗号が終わってしまうんだがいいでしょうか?まあいいや。いくらでも薄めようと思えば薄められる。楽しくやりましょう。

昼食は教職員食堂で簡単に済ませ、研究室に戻って科研費調書の直しと提出をしてきた。いわゆる「象の卵」の部分は鹿児島に行っている時にあらかた書き上げていて、今日やったのは予算の入力と研究者情報の入力。去年の分を印刷して、それを見ながらやったので、案外短時間で済んだ。まあどうせ駄目出しがたっぷり出て来るんだし、どうせ来年もはずれるだろうから、あんまり力んで書いても仕方ない。この辺にしておこう。

午後は「代数学II」。今日は単純拡大の構造定理をメインに。t が体K上代数的なら、K(t)
の元 F(t)/G(t) (F(X),G(X)∈K[X])を計算する時に有理化できることを示した。じゃあ実際にどうやったら有理化できるか、というのはユークリッドの互除法を用いて A(X)F(X)+B(X)G(X)=1 を満たす多項式 A(X),B(X) 求めればよいという、何だか午前中にしたのと同じ話をしている。まあ楽でいいや。それと代数的な元を加減しても乗算しても除算しても代数的だとか。代数的な元を有限個添加しても有限次拡大にしかならない、を使ってのもの。じゃあ多項式はどうやって求めるんだい?という疑問には来週答える。時間が来たので。で黒板を消していると、いつものD君が質問に来た。どうも板書を間違えたらしく、そこでわからなくなったようだ。熱心でよろしい。彼のような学生がいるから、どんどん講義が難しくなるんだ。気をつけよう。代数的閉包の存在証明をやるかどうか考えているが、やはりやめた方がいいだろう。彼なら理解してくれると思うんだが。

生協で「数セミ」を買って帰宅。今日はパ・リーグのCS第3戦目があるが、「Qさま!」を見たかったので、野球はパス。まだ結果を知らない。後で調べよう。明日は野球が無いそうなので、のんびりしよう。教授会があるな。まあ野球が無いので、多少長くなってもいいぞね。