2018年10月20日土曜日

菅野先生の本

今日は久々にまともな時間に起きた。いや、小生にとってまとも、というだけで、皆さんから見ればまともな時間じゃ無いかもしれないが。詳細は例に寄って秘密。

朝飯を食べて(と言えるところがまともな証拠)、昨日の「プロ野球ニュース」を見てから、数学開始。いや、研究ではなくて講義ノートの直しなんだが。5次方程式の非可解性のところになると、結構群論が一杯出てくる。去年までは「代数学序論でやってる」と言って突き放していたんだが、どうもそれでは寝覚めが悪い。また、「代数学序論」でどこまでやってるかは、正直言って知らない。聞けばいいって?いや、まあそうなんだが、色々人間関係がありまして、はい。例に寄って詳細は秘密。で一つ当たり前みたいな命題の証明を数冊の本で見たんだが、どの本もキレが悪い。どれも「N が群 G の正規部分群の時、{G/N の部分群} と {Gの部分群、⊃N} の間に全単射があり、正規部分群には正規部分群が対応する」という事実を何の説明も無く使っている。それはいかんのではないか、というわけでその辺を全部講義ノートに書き散らそうとしたら、5次方程式よりも群論がはるかに重くなってしまい、さて、というところ。まあまだ先の方なんで、ゆっくりやりますわ。

で床屋に行ったんだが、切ってもらってる間もやっぱり上に書いた全単射のことが気になった。証明を付けてしまおうかそれとも演習にするか、悩ましいところ。世間のガロア理論の本ではどうやってるか見たくなって、床屋から帰ってきて職場へ車を飛ばした。で本を数冊眺めると、どうも中々これというものが見付からない。で explicit に書いてある本をやっと見つけた。菅野恒雄「代数学II 群・体」森北書店、がそれ。これは神保町の「明倫館書店」で何となく買ったんだが、見てみるといろんなことが書いてあって、中々よろしい(偉そうである)。射影的極限、位相群、無限次ガロア理論など。時間が出来たらじっくり読んでみよう、という本がまた一冊増えてしまった。あー、時間がもっと欲しい。野球がオフシーズンに成れば大分時間が出来るはず。その時を楽しみにして待とう。

因みに菅野先生の「恒雄」は「つねお」と読む。足立恒雄先生の場合は「のりお」と読む。これ非常に紛らわしいのは、足立先生の博士課程の時の指導教員が菅野先生だったりするわけで。そんなに紛らわしくも無いか。菅野先生は東日本大震災の津波に飲まれて亡くなったそうだ。巻き込まれるために東北に帰ったようなもんだとか。偉い人は早く亡くなるね。小生は長生きできそうだ。おっと、足立先生が偉くない人みたいだな。発言には気を付けよう。