2023年4月17日月曜日

講義に間に合うように着いたが、講義資料を住処に忘れてきた

やはり1日無理をするとよくない。今朝は8時半と9時のアラームをスルーして、9時半くらいに起きた。まだシャワーを浴びるくらいの時間はあるので、急いで寝癖を直す。で10時ちょい前に出発。間に合うな、と思ったら、名神の入り口に「瀬田西-信楽 集中工事渋滞10km」の表示。今週いっぱい工事だったな。まあ瀬田西で降りても間に合うでしょう、ということで瀬田西で名神とさようなら。440円也。

で10時40分に成る前に講義して着いて、さて、と鞄を漁ると、何と講義ノートが無い。おかしい。木曜日にわざわざ印刷に来たのに。仕方ないので「10分待て」と板書して、個研室に USB メモリーを持って行き印刷。調べ物をするのに土曜か日曜に鞄からクリアーファイルを一つ取り出した記憶がある。それに入っていたのだな。ということで約束通り10時50分から開始。今日は二次形式の標準化の話。まず直交行列を用いて対角化して、固有値の正負に応じて適当に平方根を取って、でどんなやり方をしても結果が同じであること(シルベスターの慣性法則って奴ね)の証明。大学に入り立ての頃はこういう一意性を保証する定理が何の為にあるかよくわからない。有用性がわかっても証明されても困る、というところだろうが、数理科学科の2回生相手だ、遠慮なく証明する。振り返ると寝ている学生が結構いた。まあいいです。その後平方完成と勘に頼る標準化(ラグランジュの方法と言う奴)を見せてくる。直交行列で対角化するのは大変だ。固有空間の基底求めた後グラム・シュミットの直交化をしないといけないからね。まあああいうのは計算の原理と方法だけ知ってればよくて、実際は Maple にやらせるのだが。学生さん、Maple はいいですよ。うちの学科の構成員は誰でも自由に使えるので、どんどん使いましょう。で10分遅れた報いで、正定値とか負定値とか定義したら時間。正定値でないことを示すには値が0以下に成るようなベクトルを見付ければよいが、正定値であることは全てのベクトルだから大変、とか言っておく時間はあった。来週は正定値であることの判定法から。

生協で本を買おうと思ったら、食堂の前に長蛇の列が出来てて、本屋に入れない。仕方ないので本屋は後回しにして、昼飯を食べに学外へ。久し振りに來來亭に行こうかと思ったが、案外暑い。拉麺は夜だな、ということにして、さてどうしよう。2週目で早くもネタ切れ。まあいいや、松のやでカツ丼だ、ということにした。松のやはよく Uber Eats で食べるのだが、この前カツ丼を頼んだのに誤配送ですき家の4種のチーズ牛丼が届いてしまい、食べたかったので。それに考えてみたらカツ丼を熱々で食べたことが無い。配達されてくる頃にはいつも程々に冷めている。よし、ということで松のやへ。流石に昼飯時だけあってかなりの客の入り。待機中の番号がかなりの数で、これは待たされるな、ということで「義経」の続き。が、案外待たされなかった。トンカツは予め揚げてあるのかな。旨かった。

で大学へ戻ってきたのは1時くらい。もう食堂待ちの学生は殆どいなかった。1時から講義だからね。書店もすいてる。数セミを買うついでに関数電卓を一つ買っておこうと思ったのだが、関数電卓のことはすっかり忘れていて、帰りに気付いた。まあいいや。雪江先生の代数の本も買うか、と思って見ると、肝心の環論と体論を扱った2巻だけ無い。仕方ないので1巻と3巻を買って、2巻は注文。

で個研室でちょっと線形代数。ラグランジュの方法の所で一つ疑問が。平方完成させてから求める標準化の行列って当然対称行列でない。上三角だった。じゃあ転置でなく逆行列を使わないといけない?と思ったが、転置でよかった。ちょっと勘違いしていただけだった。で幾つか演習問題を考える。A2=A を満たす行列や Am=E(∃m≧1)を満たす行列は対角化可能、という演習問題があるが、最小多項式のことを知ってれば簡単。こっちに来た年に1回生の線形代数の演習を担当して、それからしばしばやったので、行列の掛け算の問題とか階数、行列式を計算させる問題、行列を与えて対角化させる問題とか沢山あるのだが、上に書いたような問題を解けるようになったのは割と最近。2回生の線形代数は大変だったが、やった甲斐はあったというもの。大分賢く成れた。来年はやらない。1回生の線形代数を石井先生が教えていて、テキストが勝手知ったるテキストだったからやっていたので、今年の担当者が使っているテキストは見たことない。だから準備が大変そうなので、もうやらない。代わりに1回生の線形代数をやらせてもらおうか?それも大変なのだが、まあ大丈夫でしょう。木田さんのテキストの増補版が出たので、それを使うのがいいでしょう、ということで。で3時間はあっと言う間に過ぎてしまい、今日もたちまち4時20分に成ってしまった。

4時20分から院生のゼミ。今日は素イデアル分解の一意性の証明から。色々怪しそうなので、どんどん突っ込む。定理一つ証明するのにとっても時間が掛かった。証明の途中に「真のイデアルを含む極大イデアルが存在する」とか「極大イデアルは素イデアル」とか自明な命題を証明していた。代数学Iのノートを復習してね、と言っておく。その後剰余環の話。こちらも色々怪しい。どんどん突っ込む。整数環の (0) でないイデアル I と Z の共通部分 I∩ZZ の (0) でないイデアル、という時点で色々引っ掛かり、整数環の (0) でない素イデアル P と Z の共通部分は P∩ZpZ, p は素数、と成ることの証明も結構引っ掛かる。2歩ずつ進もうとしているようにしか見えないので、1歩ずつ進むようしつこく言い、「そこ何で?」、「違う」を連発する。少し自分の好みを言い過ぎている嫌いはあるかとも思ったが、突っ込んでみると答えられないので、まあ突っ込んでよかったかと。⇒ 一つ進むのにもこれくらい考えないといけない、ということを思い知らせられたので、まあいいでしょう。数学の本を読むというのは時間の掛かるものなのです。Twitter を見てたら、ルベーグ積分の本読んでたが30分で1行か2行しか進まないので投げ出した、という人がいたが、いえいえ、大したことはありません。小生が3年生の頃に卒研で使われたテキストは、1週間やって半ページ理解出来ればよかった方です。だから4年生に成った時に岩澤先生の「局所類体論」にテキストが変わったのだが。岩澤先生の本も難しかったが。非分離拡大に関することが出てたり、無限次元ガロア理論も既知。2年下の学年のテキストが「数論序説」だった時は正直羨ましいと思った。まあ改めて読んでみると色々難しい所はあるが。ということで1頁ちょっとに3時間掛かった。7時半終了。

その後部屋で線形代数の続き。昨年度までコロナのせいで定期試験が出来なかったが、今年度の「線形代数学」も試験は無し。シラバス書きの時期に放っておいたのが原因。W先生から「2回生科目は試験の方がいいのでは?」と言われて、直しておこうと思っていたら入稿期間が終わっていたということ。まあだけど、試験だと大変でレポートだと楽、というのは違うと思う。試験だと「定義を書け」みたいなちょろい問題を混ぜたりしないといけないし、計算問題も短時間で答えが求まるようにしないといけない。レポートだったら目茶目茶難しい問題が出せる。え、いい友人がいると得する?だから得しないようにするのさ。どうやるって?さあ?で1問深い理解が無いと解けない問題を思い付いた。後で整理しておくことにして、來來亭が閉まる前に職場を出た。

夜も9時を過ぎるとラーメン屋もすいてて、また「義経」はあまり進まなかった。明日は月一の保健センターの日なので、待っている間と調剤薬局で薬を処方してもらってる間に続きを読む。明日も学科長会議はあるので、早起きして職場に行って、職場から学科長会議に参加後保険センター、という案と、学科長会議は住処から参加して、終了後職場へ向かう、という2つの案がある。まあどっちに成るかは起きる時間に依る。先週は寝坊してしまったので、明日は絶対ちゃんと起きる。目覚ましを早目に仕掛けて早起きする、という理想論がいけないのはよくわかったので、12時55分もセットしておいた。パソコンの電源を切らないで寝れば、これで間に合う。幸いカメラが付いていないので、どんなむさ苦しい見た目でも問題無い。まあ早く寝ろ、ということだろう。「激レアさんを連れてきた。」が終わったら寝るか。今日は数学をやり過ぎないようにしよう。