2023年4月24日月曜日

モニックな多項式で割ったら商と余りは unique なのです

昨日は何かむかむかししつつも、12時半くらいには寝られたろうか。で今朝は8時前に起きてしまった。まあ8時半にアラームを仕掛けておいたので、いいけど。でしばしボーっとして、シャワーを浴びて、9時45分くらいには住処を離れた。今日はカーナビの目的地を BKC にセットして向かう。前の車は BKC を目的地にすると、草津田上インターを出て最初の信号を左に行け、と言ってきた。今回はどうか?と思ったら同じだった。無視して右に行くと、「次の信号を左」とまた訳の分からないことを言ってくる。右に目的地が見えておろうに。で無視して右折。するとしれっと「目的地周辺です」と言ってくる。何なんだか。まあいいけど。で講義までちょっと時間があったので、生協を冷やかす。ジーゲルの解析数論の本の第3巻があったので購入。あとこの前買い忘れた関数電卓を購入。

10時40分から講義。2回生は真面目で、今日も沢山いた。今日は2次形式が正定値であることの判定法を幾つか。テキストは A[x] が正定値 ⇒ det(A)>0 という当たり前のことを証明してくれていないので、補う。他にも負定値であるかどうかの判定法が出ていないので、簡単に示せるので挙げておく。で2次形式は終わり。これからしばらくベクトル空間の話。1回生の時にどれくらい習っているか知らないし、群論の講義の進度も知らないので、アーベル群と体を定義することから始める。0の一意性とか -x の一意性とかもきっちり証明。そもそも一意性を示さないと -x って書けないよね?と言っておく。来週は任意の体上のベクトル空間を定義。体を変えると次元が変わるとか、有限次元ベクトル空間は次元が等しかったら同型とかやる予定。大分うんざりしているだろうが、まあ仕方ない。来週はもう5月。世間ではゴールデンウィークは最長9連休、とか言ってるが、5月1日は普通に講義。5月2日は学科長会議。大学教員は案外忙しいのです。

で昼飯は新しく出来た近江ちゃんぽんの店へ向かう。ダイアンの二人がCMをやっている店だった。まだ開店したばかりだからなのか、結構混んでた。機械のトラブルで現金でないと食券が買えなくなっていたが、忙しいからだろうか?まあ旨かった。色々味があるようなので、また近いうち行く。その後支払いしないといけないものがあったのでコンビニで支払って、ゴールデンウィークの軍資金をおろしておく。ゴールデンウィークに成ると CD が使えなくなる銀行が多いので、念のため。まあ何もする予定はないんだが。

で個研室で講義資料を直して web に上げる作業をしよう、と思ったら、USB メモリーの入った筆箱が無い。正規の手続きで住処のパソコンから抜く作業をしたが、筆箱を鞄にいれた記憶が無い。あほや、またやってしまった。まあいいや。演習問題は去年のものをそのままにした。サーバーにはもう入っているんで、teraterm でログインしてページを書き換えるだけ。一瞬で終了。で仕方ないので、昨日岡田に妨害された件を考えてみる。どこかの入試問題に「任意の整数 n は n3≡n (mod 6), n5≡n (mod 30) を満たし、任意の奇数 n は n5≡n (mod 240) を満たす」というのが出題されていた。まあ簡単だった。でここでちょっと違う問題を思い付いた。X3-X∈(Z/6Z)[X] は6つの解を持つ。0,1,-1 が解であることはあまりに自明。が 2,3,4 も解であることになる。で組み立て除法を駆使して因数分解した結果、何と3通りに因数分解出来た。X3-X=X(X-1)(X-5)=(X-1)(X-2)(X-3)=(X-3)(X-4)(X-5)。で一つ目と二つ目は X-1 を共有していて、三つ目と四つ目は X-3 を共有している。ということは商が二通りある?おお、と思って興奮したが、がっかりだった。(X-1)(X-2)=(X-4)(X-5)。展開すればわかる。で冷静に考えてみると、R が可換環で、f(X), g(X)∈R[X], g(X) の主係数が R の単元、という状況では、f(X) を g(X) で割った商と余りは unique なのだった。阿呆や。興奮して損した。まあいいや、メモしておこう、ということにした。TeX 化したいところだが仕方ない。でその後線形代数の問題をちょっと考えた。二次形式の標準化は講義したばかりだが、小生の秘蔵の問題集に二次形式 xy∈R[x,y] を標準化せよ、という問題が。中々意地悪だ。これくらいならヤマ勘で出来る。が、齋藤正彦先生の線形代数の本にもっと難しい例が出ていたな、と思って見る。出ていた。うーん、これは勘では出来ないな。まあ実対称行列の計算に持ち込めば、勘無しでもいけるが。どっちにしろレポート問題としては不向きだな。これもメモしておく。であっと言う間に4時を過ぎていた。

4時20分からゼミ。例によって色々怪しい。今日もツッコミが冴える。岡田にイライラさせられたり、昼の計算ががっかりな結果だったので、ちょっと虫の居所がよくなかったかもしれないが、まあいいでしょう。数学の勉強は大変なのです。「kernel が trivial」とか高級そうなことを言ってみたり、「図式が可換」とか言ってみても、もっと基礎的なことが出来てないとダメです。大学で定職を得て講義をするようになって、小生決定的に変わったことがあった。それは例をチマチマといじるようになったこと。学生の頃って抽象論をいじって悦に入ることが多いと思う。でも結局は写像が well-defined であることのチェックとか、写像が全単射であることのチェックとか、こういうチマチマしたことをしないといかんのです。まあ学生の頃は論文を沢山書くことに血道をあげるからね。職を得れば多少はゆっくりできるのでよかった。あ、任期制の人は頑張って下さいね。

で7時半に終了して、USB メモリーが無いので即帰ろうか、と思ったのだが、前に気に成った √(t2-1)(t≧2)の連分数展開のこと。SageMath で実験したところ、t=2 の時だけ周期1の連分数展開を持ち、t>2 だったら周期4、ということが従いそう。が、色々あって、感触を得てから2か月以上放っておいた。今日は USB メモリーを忘れたのを幸いに、集中できた。Maple と SagMath を助手としてフル稼働させ、9時過ぎに完成。当然無理数の整数部分がどれくらいの大きさを評価する必要が何度もあり、高校生みたいな不等式の証明問題を沢山やった。で何度か難しそうな2次不等式の証明問題に当たるも、出てきた2次式が Z 上で分解できるものばかりでよかった。こんな因数分解、高校生や受験産業の人は出来るの?と疑問に思った。小生?2次式は余程自明に因数分解が見えているもの以外は解の公式を使う。だから事前に判別式を計算するわけだが、今回当たったものは9だったり0だったり。で SageMath に因数分解させるわけだが。まあ楽しかったのでいいです。こういうのの計算も昔なら絶対やらなかったろうな。入試問題にでも流用出来ればよいのだが、残念ながらそういう問題ではなかった。ただ、昔上智が連分数の近似分数みたいな問題を出していたことがあった。工夫のしようでは入試問題に出来るんだろうか?

昨日書いた駐車場の変更の件だが、新規はオンラインで出来るけど、変更はやはり紙を提出しないといけなかったようだ。今回は小生が車のナンバーも何もかも登録したので、事務が代わりに手続きしてくれると言ってた。ありがたい。他にも先日 Amzon で購入した本の届け先が職場でなく住処に成っていたので、その件の問い合わせが来ていた。他にも学科長の仕事に関する件が1件。面倒臭い。今日は寝不足で、明日も学科長会議。でうっかり郵便物の再配達を明日の午前中に設定してしまった。早く寝ておかないと。配達が10時過ぎならいいが、もっと早く来たら、眠い、もう一度寝る、で1時を過ぎててぎゃ!という可能性があり得る。まあ12時55分にアラームを仕掛けてあるんで、大丈夫だとは思うけど。とにかく早目に寝ます。今日計算したもののTeX化はまた明日やる。ではおやすみ。