2018年4月20日金曜日

y^2=x^3+1 の Mordell-Weil 群を求めてみる

今日は昼前に用事だったのだが、遅れないよう緊張したためか、馬鹿に早く起きてしまった。寝不足なのは明らかだが、寝坊するよりは寝不足の方がましなので、起きていることにする。で先日見せてもらった Catalan 予想の本に、y2=x3+1 の整数点が求められることも Catalan 予想の一つの系だ、と書いてあった。なるほどその通り。というわけで有理点を全部求めてみようと。まあやる前から階数は 0 で、有限位数の点の成す群は Z/6Z と同型であることは知っていたので、気楽に構える。で階数の計算はどうやるんだっけか?と思って Silverman-Tate の本の和訳(足立、小松、木田、田谷訳)を見るも、よくわからない。昔後輩が「Silverman-Tate は易しく書いてありますけど、どこまでが主張でどこからが証明なのかよくわからない書き方をしているから嫌い」と言っていたのを思い出した。なるほどその通りかも知れない。でこういう時は、自分が昔学生に楕円曲線のことを講義したときのノートが一番分かりやすいだろう、と思って、ノートをひっくり返す。いいじゃないですか。ちゃんと定理と主張が分けて書いてあり、非常に読みやすい。やっぱりノートにきちんと整理して書いておくのが大事やね。で無事2時間ほどで計算できた。何が大変かというと、-M4+6M2e2+3e4=N2 が Me≠0 なる有理整数解 M,e,N を持たないことを示すのがちょっと難しい。これに時間を食った。まあ兎に角示せたということでよし。ついでに有限位数の有理点を求めることにするが、この時も苦労した。y2=f(x) (f(x) は重根を持たない有理整係数のモニック3次式)とした時、y 座標の2乗が f(x) の判別式を割っている、というステートメントだった。小生 y 座標の2乗が楕円曲線の判別式を割っている、と勘違いしていた。この場合だと f(x) の判別式の16倍が楕円曲線の判別式になるので、大違い。まあいずれにせよ有限位数の有理点も全て求めて、無事解決。今後使うことがあるかもしれないので、TeX でまとめておく。いやー勉強に成った。

ということで長ーく書いてしまったので、画面が黒いことでしょう。もう手短に。野暮用終了後は寝不足解消のため、ちょっと昼寝、と思ったのだが、夜まで寝てしまった。今晩寝られるんでしょうか?明日は12時から15時のどこかで宅配便の人がパソコンを引き取りに来るので、ちょっとは早起きしないと。まだ夕飯を食べていないので、食べてすぐ寝る努力をしよう。